個室化する老人ホーム

増加の背景には利用者のニーズも。老人ホームのスタンダードとなりえるか。

全国の特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)の個室は平成15年には47,145床だったものが、平成16年には61,133床と対前年比で29.7%増加している。特別養護老人ホーム全体に占める個室の割合もそれぞれ35.3%から40.8%と変化してきている。(厚生労働省/平成16年介護サービス施設・事業所調査結果の概況より) これだけ急激に個室が増えた理由としては、国の施策として特別養護老人ホームを新設や改修する場合、個室で少人数(10人程度)が一つの生活単位として介護を提供するタイプの「ユニットケア」にすることを推奨していることがあげられる。それに加えて、これから利用していくと思われる世代のニーズとして「個室」は不可欠との利用する側からの要請が後押しをしていることはいうまでもない。 しかしこの個室化の波はどこまでいくのだろうか。すべての施設が個室化するところまで進んでいくのだろうか。 確かに今後もこの傾向は続くと思われるが、国の財政再建方針により、年間の建設数・改修数は減っていくものと予想される。(ここ数年、施設建設に必要な法人の自己資金額が跳ね上がってきていることが一つの理由である)そおため、来年度以降、多床室(居室定員2名以上)の割合がどうなっていくのか見えてくるだろう。それによっては個室が特別養護老人ホームのスタンダードとなりえるのか決まってくるといえる。